セカンドベストはなんだ?

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放送利権にむしばまれた?LSIとソフトウェアでたどるDTCP-IPの歴史

日本のテレビ産業史「2000年代 DLNAによる家電ネットワーク時代」part2 - セカンドベストは何か?の続き。

概要


IEEE1394と同様、日本メーカーはDTCP-IPの専用LSIを開発した。
その一方で、Windows/MacやAndroid/iOS向けソフトウェアの配布は厳しく制限した。
理由は3つ。

  1. 家電のプアなマイコンでも、DTCP-IPによる暗号・復号化を高速処理するため
  2. DTCP-IPの暗号を解読しづらくするため
  3. 地デジ対応による置き換え需要や自社製品囲い込みのため

専用LSIを使ったDTCP-IP対応は3000円ちかい製品コスト上昇につながってしまったが、家電メーカーはぜーんぜん危機感を持たなかった。
利権を守りたい放送局にゴマすりできるし、
『地デジ対応』の謳い文句で買い替え需要を狙う口実になったからネ。
たとえばソニーのDLNAクライアント「VGP-MR100」は、DTCP-IPに対応した後継品「VGP-MR200」と同じデザイン・スペックだったが、アップデートでDTCP-IPに対応することはなかった。
総務省の「地デジ化」を免罪符に、マイナーチェンジで買い替えさせる「地デジ化」商法が確立したんだネ。

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