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本当は怖い可逆圧縮 まとめ

ロスレス圧縮しても音質は劣化しない??
ITガジェットライターが適当に書き捨てたウェブページが拡散し、ロスレスの音質問題は都市伝説のようになってしまっている。
きちんと仕組みを調べてみた結果、この問題の答えはこうだ。

結論

ロスレス圧縮は元データを100%そのまま保存できる。しかしロスレス音源を再生するときはクロックジッターが増えるので音質が劣化がする。ただしどの程度音質が劣化するのか定量化は難しく、そのうえ影響はごくわずかだと予想される。また、クロックにノイズが乗らない工夫をしている機器では、ロスレス再生による影響を受けない。

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ロスレス音源をWAVEと同じ音質で再生する方法

前回の記事で、ロスレス音源がWAVEのような非圧縮音源に比べて音質が劣化する原因を考察した。ロスレスデコードのノイズがオーディオクロックのジッターを増やし、音質に悪影響を与えるのだ。ゆえに以下の2つの対策を行えば、ロスレスで圧縮した楽曲をWAVEとまったく同じ音質で再生できる。

  1. ロスレスデコードのノイズを減らす
  2. ノイズに強いクロックを使う

こうした対策を行っているハイエンドオーディオプレイヤーを調べてみた。

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「クロックはノイズに弱い」 - 本当は怖い可逆圧縮

レコードやカセットテープはアナログだけど、CDは音楽をデジタル信号で記録している。
もっと詳しくいえば、44,100分の1秒ごとに「0と1」の組み合わせで音を65536段階で記録している。*1

ロスレス音源も、CDの持っている65536段階の情報をそのまま保存できる。ノイズが乗っても、エラー補正があるから無関係。
じゃあなんでロスレスソースを再生すると音質が悪化するか?
ひとつの有力な答えが「クロックがノイズに弱いから」ということ。

*1:44.1kHzサンプリング、16bit

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