セカンドベストはなんだ?

最善の策が取れなくても良い。最善を尽くすことがダイジ。

アルファブロガーでも釣りがしたい?「金融日記」が円高アジする理由について

「金融日記」藤沢数希氏の「過剰円安」説の虚を暴く。 - セカンドベストは何か?の続き。
「実質実効為替レートに騙されるな!」という経済学をあまかじりすれば誰でも知ってる常識を指摘した。
とはいえ、為替相場はいろんな国の利害がからむ。
国際決済銀行(BIS)の発表する実質実効為替レートは外交の舞台ではそれなりの説得力を持つ。
おそらく今の円安に対して、実質実効為替レートを根拠にした諸外国からの批判がバシバシ飛び出すだろう。
国レベルなら自国通貨安の恩恵があるので、円安批判する理由は分かりやすい。

解せないのは「金融日記」。
経済学に精通している「金融日記」藤沢数希氏は、なぜ円高アジをするのか?
もしかしたら高邁な経済思想に基づいているのかもしれないと期待した。
しかし残念ながら「注目集めてお小遣い稼ぎ」という金銭的インセンティブでしか、藤沢数希氏の円高アジは説明できない。

「金融日記」はじゅうぶん有名ブログになっているのだから、経済学入門者を誤解させるような釣り記事を書くのはやめて、
持ち味である恋愛金融工学のオモロー記事を充実させて欲しい。
一愛読者としての心からのお願いであります。

なぜ円高アジするのか?

藤沢数希氏が円高アジする理由は金銭的インセンティブが大きいと思う。
注目を集めることで、有料メルマガの読者を増やすことができる。
外資投資銀行に勤めていると聞くと、高給&激務で「お金使うヒマがないわー」と思いがちだが、さにあらず。
アフィリエイトや有料メルマガの収入はやっぱり嬉しいようだ。
高額な情報商材を売りつけてるわけじゃないし、お小遣い目当てでブログを書いたってかまわない。
だけど注目を集めるためになら何やってもいいワケじゃないでしょ?!
例えば、実質化の問題点を知っているのに伏せておく手口は経済学初心者の誤解を招いてしまう。
金融のプロを名乗る以上、責任ある発言を望みたい。

円高アジを裏打ちする経済思想はあるのか?

円高アジがなにか高邁な経済思想に基づいている片鱗はゼロ。
「政府・大企業・マスコミへの権力批判」と「庶民の味方アピール」によって、一般読者の注目と共感を得ようという狙いでしかない。

経済学の体系でマジメに考えてしまうと論理が破綻するが、
斜め読みしただけなら、雄弁な勢いに押し通される人も多いだろう。
あくまで嘘はつかず、都合の良い情報と絶妙な言い回しで主張を押し通すスタイルは職人芸の域。
みあげたもんだね。

論より証拠。藤沢数希氏の主張のエッセンスを抽出してみた。
こうして抜粋とトンデモっぷりが目立つものの、
個別の記事を読んでいるときは違和感が少ないことに驚くだろう。

円高アジのエッセンス

・円安は政府への所得移転
・円高が進んだため、政府は為替介入による損失を日本国民に負担させている

・円安になると輸入品の値段があがって、庶民の暮らしは苦しくなる
・円安で得をするのはメーカーの経営者と一部のホワイトカラーだけ

・円高になると海外旅行で得をする
・円高になると工場労働を途上国に移転できる
・円高になると日本人はクリエイティブで高付加価値な仕事に集中できる
・円高になって悪いことは何ひとつ思い浮かばない
・強い円は国益

・メーカー、マスコミ、政府はグルになって円安誘導したがっている
・為替の政治的介入により、庶民の利益は既得権益層に搾取されている

・政府は為替介入すべきでない
・為替は自由な市場で自然に決まるのがよい
・輸出産業をだらだらと延命させず、痛みを伴う産業構造の改革が必要

円高アジの経済思想的な特徴は?

ちょいと無理矢理にでも経済思想的な分析をしてみるなら、
藤沢数希氏の円高アジには2つの特徴がある。
ひとつは「政府は為替介入すべきでない」という市場原理主義*1
もうひとつは「輸出産業を保護せず、不効率な企業は競争で淘汰すべき」という清算主義。

市場原理主義のなにが悪いのか?

いわゆる市場原理主義*2という言葉は、「自由市場経済」*3を批判する意味を込めて、ジョージ・ソロスが提案したとされている。*4
たしかに原理原則だけなら政府が余計な介入をしない自由市場経済が理想。
しかし現実にはエゴイストの身勝手な行動でみんなが不幸になってしまう。
リーマンショック、乱高下する原油相場など、適切な規制がないために世界経済はなんども失敗を繰り返してきた。

藤沢数希氏は著書プロフィールで、外資投資銀行クオンツを勤めたと書いてある。
いやしくも市場原理主義ちっくな発言を繰り返すなら、
まずは積み上がった反例に正々堂々と向かい合い、きちんと持論を披露してみせてほしい。
数理を理解して、弁も立つ藤沢氏が本気になれば、
「リーマンショックとCDS債(クレジット・デフォルト・スワップ)の関係」など難しい問題を分かりやすく、
そのうえ誰も気付かなかった市場原理主義の素晴らしさを解説できるはずだと期待している。
いよっ、ポスト池上彰

現時点では「リーマンショックは市場原理の浄化効果」という詭弁記事しか書いてないですけど。*5

清算主義のなにがいけない?

みのもんたがワイドショーで官僚の天下りを批判するのと同じように、
ちょっとインテリぶった人がウケ狙いで、大企業の傲慢を批判するときに「清算主義」はうってつけ。

清算主義にはダーウィンの進化論っぽい説得力がある。
「競争力を失った大企業は、公平な競争で淘汰されるべき」
ね?ちょっとソレっぽいでしょ。


円高と清算主義といえば連想するのが、「昭和恐慌」。
「大根をかじる農家の少女の写真」を教科書で見かけた人も多いだろう。

昭和恐慌について乱暴に略すと、こんなかんじ。

  1. 第1次世界大戦後、先進国に仲間入りしたい日本政府は円を切り上げて金本位制復帰。(=円高。いわゆる井上財政)
  2. 深刻なデフレになる(=昭和恐慌)
  3. デフレ&円高でメーカーがバッタバッタと倒産する(=清算主義)
  4. 米と生糸の値下がりでは農家はMAXビンボーになる。
  5. 高橋是清が大蔵大臣になり、円安放置&インフレ誘導する(高橋財政)
  6. こんどは日本だけ景気よくなりすぎて、国際社会から大ブーイングされる。
  7. 世界中が日本の真似をして通貨安競争になる。
  8. そんなこんなで第2次世界大戦に突入する。

ちなみに井上財政(円高・デフレ)→昭和恐慌→高橋財政(円安・インフレ)という円相場の乱高下に乗じて、銀行は投機マネーで大儲けしていた。
ぷんぷん!

ご注意

円高・円安にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
円高が絶対悪、円安サイコー!というつもりはまったくありません。
「円高=昭和恐慌が再来するぞ!」とアジテートする意図もありません。
いまの日本経済が取るべき針路を考えるうえで、井上財政・高橋財政は示唆に富むと思うので紹介しています。
(あまりに乱暴な書き方だったので、別途記事を書きたいなあ。)
聞こえのよい意見に流されず、「自分のアタマで考えよう」(by ちきりん)
自分のアタマで考えよう

参考

いまの円安はアベノミクスとのつながりで、どうしても政治的な観点で批判されてしまう傾向があります。
経済学入門者でもなんとか理解できて、かつマジメな考え方で円安批判をしている珍しい記事がありました。
高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門 政治経済 現代社会 円高が望ましいのか、円安がのぞましいのか その2
こちらは同じく経済的な見方で、逆に円安を肯定している記事です。
コラム:日本が円安相場を正当化して良い理由=唐鎌大輔氏 | 外国為替 | 外国為替フォーラム | Reuters

「金融日記」はどうあるべきか?

ワタクシごときが藤沢エコノミストを批判するなんて、
拳の握り方も知らない素人が亀田興毅のクリンチを批判するようなもの。
それでもズバリ言うわよ。*6

もう、つまらない詭弁でトンデモ経済学を語るのはおやめなさい。
どうしても経済を語りたいなら、まずはヘッジファンドの害悪と正直に向き合い、有料メルマガでも自著でもなく、ブログで真を問うべき。
それができないなら、今まで通り本業の恋愛金融工学でみんなにユーモアを届けてあげなさい。
あなたの「ヤリマンはダンピングだ」という発想には腹を抱えて笑いましたよ。

社内の男性と肉体関係を持つのは、本当に最後の最後にしてください。
・・・他の女子社員にバレたらあなたはまず間違いなく「ヤリマン」と呼ばれるようになります。・・・女性はヤリマンが大嫌いだからです。
これは日本の製鉄メーカーが、アメリカに安くて品質のいい鉄鋼を輸出しようとしたときに、競争できなかったアメリカの製鉄メーカーが国を挙げて激怒したことといっしょです。彼らはダンピングだと主張し、政治家を使って、日本のメーカーを追いだそうとしました。
なぜヤリマンが同性から嫌われるのか? それはヤリマンはダンピングだからです。
女性はみんな自分の秘密の蜜壷をなるべく高く売りたい、売り抜けたいと思っています。
そのとなりであなたがひとり蜜壷の安売りバーゲンをしていたらどうなるでしょうか?
間違いなく、業界全体があなたを潰しにかかります。

金融日記:新社会人に贈る言葉

はてな村より愛を込めて。

補足

円高/円安に関係する経済思想的な主張を含んだ藤沢数希氏の記事をリンク集。
なお太字強調はすべて私によるもの。

2013年1月24日

円安・インフレ政策は、仮にそれが上手くいくとすれば、多くの労働者や年金生活者から一部の輸出産業と政府への所得移転に他ならないわけだが、奇妙なことにこの政策はそれなりの支持を集めているようだ。

現在の円安は行き過ぎである : アゴラ - ライブドアブログ

2013年1月10日

中央銀行は政府とは独立し、物価の安定に責任を持つのだ。金本位制が王様の暴走を食い止めたように、中央銀行が、政府の暴走から人々の財産を守るのである。

だから、中央銀行を縛る目的で、イギリスなどの国ではインフレ・ターゲットが導入されたのである。王様が勝手に貨幣を発行するのを防ぐのが金本位制であり、もはや不換紙幣となった通貨を政府が勝手に刷ることを防ぐのが、独立した中央銀行である。さらに、中央銀行を、法で縛るためにインフレ・ターゲットが導入されたのだ。全ては、貨幣を大量に発行したいという誘惑に駆られる権力者から、国民の財産権を守るための仕組みなのである。

今、日本では王様がインフレ・ターゲットと言い出した。1000兆円もの国民からの借金を抱えている政府の王様が、通貨の大量発行を防ぐという意味ではなく、インフレを意図的に引き起こすという意味でインフレ・ターゲットという言葉を使っているのだ。これは何か恐ろしいことのように筆者は思える。

安倍総理のインフレ・ターゲットの危うさ : アゴラ - ライブドアブログ

2012年11月29日

どうも世の中の人たちは、円が安くなると、海外に出ていった工場などが日本に戻ってきて、多くの雇用が回復し、景気がよくなると思っているようだ。
・・・
筆者は、円安になっても、日本の雇用はほとんど変わらず、それどころか輸入品の値段が上がって、多くの庶民に暮らしはもっと苦しくなることしか想像できないのだ。
・・・
円安になれば、日本のメーカーなどは海外で多くのビジネスをしているので、円で見た時の見た目の業績は改善するかもしれない。しかし、それによって報われるのは、メーカーの経営陣や一部のホワイトカラーなのである。そして、おせっかいにもこうした業界を指導し、補助金などによって歪んだインセンティブを与え、深刻なレントシーキングを引き起こしてきた経産省などのお役所の面子も保たれるというわけだ。結局のところ、円安は、本来はドラスティックに資本の力で再編しなければいけない、日本の輸出産業をだらだらと延命させるだけであり、日本経済にとって一番必要な、痛みを伴う産業構造の変革が先送りされてしまうのだ。

一方で、円安は庶民の生活をダイレクトに直撃する。日本はエネルギーのほぼ全てを輸入に頼っており、円が安くなると電気代や輸送コストなど、さまざまな価格が上昇してしまう。また、輸入食材の値段が上がることによって、食費は上昇する。牛丼屋やマクドナルドなどは真っ先に値上げを強いられるだろう。ほとんどの人の給料は増えないし、雇用も増えないにもかかわらず、だ。

円安になっても庶民の生活は苦しくなるだけなのである。

円安になっても雇用は戻らない : アゴラ - ライブドアブログ

2012年11月22日

まずは物価が下がっている現象であるが、筆者はそもそも日本の物価は下がっていないと思っている。
・・・
インフレやデフレのような現象では、モノやサービスの価格全体(一般物価水準)を考えなければいけないのはその通りだ。しかし、全体の物価、というのは実務的には代表的なモノやサービスのバスケットの平均価格から計算する他なく、こうした観念的な一般価格水準が正確に計算できることはない。そして、このような不正確な指標が年間で横ばいだったり1%程度下がることもある、という程度ではデフレとは呼べないのではないだろうか。日本のデフレは、今まで参入障壁によって国際的な水準とはかけ離れていたモノやサービスの値段が、国際的な水準に是正されているというプロセスに過ぎず、それゆえに、まだまだこうしたプロセスは、TPPに加盟したり、国内の通信業界や航空業界などに適切でフェアな競争政策を導入することによって進んでいくし、そうするべきなのだ。

また、仮にデフレだったとしても、・・・恣意的な非伝統的な金融緩和などするべきではない、と筆者は考えている。
・・・
また、現在は円高だという認識だが、筆者はそれも怪しいと思っている。購買力平価で見れば、日本はそれほど円高とはいえない。さらに、円高は悪いことだという思い込みも激しく間違っている。円が高いと、我々日本人は、外国からより多くのモノやサービスを買うことができる。海外旅行をすれば、簡単に円高の恩恵を享受できるだろう。さらに、外国の会社の株式など、より多くの海外の資産を購入できる。仮に円高だとしたら、高く評価されている自国の通貨を使って、海外の資産に投資する絶好のチャンスであろう。また、工場労働など、短調な作業が必要な仕事は、途上国などの賃金の安い国に移転させ、日本人は、よりクリエイティブでエキサイティングな、本当の意味での高付加価値の仕事に集中できるのだ。このように円が高いことにより、いいことはいくらでも上げられるが、筆者は悪いことは何ひとつ思い浮かばない。

強い円は国益なのだ。

強い円は日本の国益である : アゴラ - ライブドアブログ

2011年11月3日

日本は、輸出産業の力が強いので、マスコミは円高が進むと、政府に円安に誘導するように圧力をかけがちである。筆者は、為替水準とは、自由な市場の中で自然に決まるのがちょうどいい水準だと考えている
・・・
円安に誘導するための為替介入はただではなく、このようなコストがかかっていることを、日本国民は胸にとどめておく必要がある。

財務省の為替証拠金取引で日本国民は40兆円ヤラれた : アゴラ - ライブドアブログ

2010年10月14日

先月の2兆円の介入でドルを85円程度で買ったとするならばすでに3%程度損失が出ている。つまり2兆円x3%で600億円ほどだ。これは日本国民の負担となろう。

ところでそもそも現在の為替水準は本当にファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)から著しく乖離した円高であり、それゆえに政府による介入も正当化できるような水準なのだろうか? 結論からいうと筆者は必ずしもそうとは考えていない。むしろファンダメンタルズからいえばとても円高とはいえず、為替介入は政府による一部の輸出企業への補助金ではないのかという批判も根拠のないものとはいえない。以下、その理由を説明しよう。

はっきりいうと今は円高ではない - 藤沢数希 : アゴラ - ライブドアブログ

2008年3月20日

為替は経済の合理性と言うよりも、むしろ政治的な要因で動いたり固定されたりするものでこれも予測をなかなか難しいものにしています。
(つまり、政治的に知らぬ間に毟り取られる一般庶民と、利益を搾取する既得権益層がいるわけですが)

さて、最近の円高ドル安でみんな騒いでいますが、僕みたいな理屈が好きな人にとってはやっとかと言う感じです。
・・・
ひょっとしたら、これが最近ようやく適正水準に戻ってきているだけなのかもしれませんね。
さて、結論としては庶民は海外旅行したり輸入品を安く買ったりして人生をエンジョイしましょうと言うことですね。

金融日記:最近の円高ドル安について・・・

補足2

ブログを書くメリットについての藤沢氏コメント。
SPA!に掲載されるようなコネクションを築くには、ビッグマック指数で分かりやすい誤解を与えるのが必要なのだろうか?
ボクはかなしいなー。

まず、ブログはいまでもネットワーキングにとても役に立つからだ。
たとえば見ず知らずの人に会うとして、やっぱり変な人だったら怖いのだけど、その人がブログを書いていて、ちょっとメールのやり取りでもしていたら、ぐっと安心感は高まる。
・・・
最後に、ブログは、需要のある専門分野なら、まだまだ儲けることができる。
ブログを書いて、たとえば月に数万ページビューまで行けば、そこそこのアフィリエイト収入(数万円ぐらい)になるだろうし、有料メルマガなど、最近ではマネタイズできる方法もいろいろある。

金融日記:なぜブログを書く人が減ってきたのか?

補足3

このように第一線―といっても、アナリストやストラトジストは自分ではトレードせずにクライアントにいい加減な分析や予測をプレゼンしたりする芸者だけど―のプロが一般書を出版するようになったのは、いうまでもなく金融業界の将来のボーナスの期待値が大幅に低下したためである。そろそろ本でも書いて引退するとか、あわよくば印税で一儲けと目論んでいるわけである。

金融日記:日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略、土屋剛俊、森田長太郎

残念ながら僕自身は今のところこの本の登場人物のように成功も失敗もしていないのだが・・・

金融日記:ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち、スコット・パタースン、永峯涼(翻訳)

*1:イスラム原理主義とか、『原理主義』って言葉を使ってしまった時点で、「『馬鹿』って最初に言った奴がバーカ」的な罠に僕は落ちてるかもしれない。「屁理屈こねやがって!」という原理主義批判は、僕の凝り固まった思考にも当てはまる。ちーん。

*2:Market fundamentalism

*3:free market economy

*4:ヘッジファンドでボロ儲けしたジョージソロスに市場経済を批判する資格はあるの?と疑問に思うけど。

*5:[http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51391702.html:title]

*6:by細木数子